▲手作り望遠鏡を使った天体観測の様子

2024年8月3日から12日まで、e-とぴあ・かがわの夏休みイベント「サマーフェスティバル2024」が開催されました。身体を使って遊ぶデジタル体験やワークショップなど盛りだくさんの内容でお届けした本イベントには、期間中のべ7,730人が来場し、多くの笑顔と活気があふれる場となりました。
ワークショップ「天体望遠鏡を組み立てて、スマホで写真を撮ろう」では、15組の親子が参加。子どもたちはスタッフの説明に耳を傾け、真剣な表情で望遠鏡作りに挑戦しました。完成後はサンポートの屋上にて組み立てたばかりの望遠鏡を使って撮影会を実施。夏の思い出に残る天体観測を楽しみました。
デジタル体験では、迫りくるシルエット映像に合わせてポーズを決めてすり抜けるゲーム「ダイナミックポーズ」が特に人気を集めました。ユニークな動きと全身を使って遊ぶ面白さから大人も子どもも夢中になる様子が見られ、連日賑わいを見せていました。

▲砂の動きに合わせて映像が変化する「AR砂場」

▲子どもたちが夢中になった「デジタルボールプール」

▲体を大きく使って遊ぶ「ダイナミックポーズ」

 

▲家族連れで賑わったデジタル体験コーナー

 

2025年春、オープンイノベーション拠点 Setouchi-i-Base と連携し、最先端のテクノロジーに触れるイベント「こどもとおとなの未来ひろば」が開催されました。ロボット開発分野で活躍する起業家の林 要（はやし かなめ）氏、デジタル地球儀「ダジック・アース」を開発した京都大学大学院の齊藤 昭則（さいとう あきのり）准教授の2名を講師として招き、特別講演会を開催。県内外より幅広い層の参加者が訪れ、私たちの生活とテクノロジーの未来について考える機会となりました。
同時開催されたワークショップコレクションも多くの家族連れが参加し、特に、香川県で初めて開催された「ロボッチャ®体験」では、子どもたちが夢中になってロボットプログラミングに挑戦。ロボットを制御してボールを投げる競技に取り組み、参加した児童は「チームで力を合わせて協力できた」と笑顔で話しました。このほか、Setouchi-i-Base 会員によるワークショップも開催され、会場全体が学びと遊びの熱気に包まれました。

 

▲ロボッチャ®の試合に取り組む様子

▲「ダジック・アース」開発者の齊藤氏　講演会

▲Setouchi-i-Base 会員による親子向け生成AI体験

実務に役立つExcelとWordの活用術を学ぶ講座です。日常的に両ソフトを使用している社会人が対象で、「もっと効率的に使いたい」「業務スピードをアップさせたい」といったニーズに応える内容となっています。講座は平日の夜に開催され、20代～40代の社会人受講者の姿が目立ちました。受講者は、基本的な書類作成機能の確認から、作業時間をぐっと短縮できるコツまで、実践的なテクニックを幅広く学びました。

e-とぴあ・かがわでは初開催となる、クラウドツールの講座です。「Google Workspace」とは、文書作成、表計算、メールフォームなど、ビジネスや日常生活に役立つ複数のツールをまとめたサービスの名称です。講座ではビデオ通話や表計算ツールなどを幅広く体験し、利用上の注意点についても学びました。受講者からは「なんとなく怖い印象があったが解消された」「まさに知りたかったことだった」などの感想が寄せられ、幅広い層にクラウドツールの利便性を伝える機会となりました。

 

 
楽しみながらプログラミングやものづくりに挑戦できる子ども向けのワークショップです。体験時間は15～20分程度と短めながら、「ロボットを無線で操作する」「電子工作に挑戦」などの多彩な体験が可能です。喫茶店のようなスタイルで、参加者は自由に体験メニューを選択。子どもたちは課題解決のプロセスを通じて、自ら考え工夫することの大切さを学んでいます。保護者からは「子どもが夢中になり、なかなか帰ろうとしなかった」「プログラミングの基礎を学ぶきっかけとして参加してよかった」などの感想がありました。

 

 

泉保（せんぼ）講師
2017年、micro:bit(下記ロボット入門参照)との出会いをきっかけに技術系ブログ「サヌキテックネット」を開設。2019年に小学校の先生方からの“コンピューターや電子工作の情報交換ができる場所を”との声を受け、e-とぴあのクラブ制度で「もくもく会」を立ち上げました。その後、子どもたちにプログラミングの楽しさを伝える場を作りたいという思いから「子どもプログラミング喫茶」を開始。現在では月1回のレギュラーイベントとなり、2024年からは「ロボット入門」も隔月で開催しています。ワークショップでは「わかりやすく、でも手を抜かない」「子どもたちが自ら考える時間を設ける」「先回りせず、間違いを学びに変える」の3点を重視し、子どもたちの主体的な学びを大切にしています。

 

 

 
多田（ただ）講師
IT業界でエンジニアとして約30年の経験があり、2017年から講師を担当しています。子どもたちの学習意欲を持続させるためには、「楽しい！」と感じてもらうことが一番です。「プログラミング・ラボ」では、遊びの要素を取り入れながら、理解しやすい表現を工夫し、カリキュラムを常にブラッシュアップしています。難しい課題に挑戦し、それを乗り越えたときの子どもたちの達成感あふれる表情は、私たち指導者にとって何よりの喜びです。プログラミングに欠かせない「論理的に考える力」は大人になってからあらゆる場面で役立つ大切なスキル。大人になるにつれて興味あるものは変わるかもしれませんが、さまざまな挑戦を通じて可能性を広げてほしいと願っています。

 

 

 

 

 

ロボット・ラボは小学4年生から高専生を対象としたロボット製作講座です。自律型サッカーロボットの製作や競技大会への参加を通して、論理的な思考力と技術力を育みます。今年度開催された「ロボカップジュニア・ジャパンオープン名古屋」には全国から197チームが参加し、e-とぴあから5チームが出場しました。ラボ歴7年となる高専3年の三谷さんは、災害救助を想定した「レスキュー」種目に出場。3Dプリンターを活用し自身で設計・製作・プログラムしたオリジナルロボットで参加しました。「当日発表される課題への対応が難しかった。レスキューはアイデア力が試される種目で、製作の自由度が高く、それが面白い」と感想を語りました。また、中学2年の三好さんは「サッカー」種目に出場。「強いチームから刺激を受けた、次回はもっと上位を狙いたい。他県に友達ができたのも嬉しい」と話しました。

 

 

 

 

小学3年生～6年生を対象にした1日体験型の講座です。教育用小型コンピューターボード「micro:bit（マイクロビット）」を使い、ロボットカーの制御を学びます。目の前のロボットカーが動くことを目の当たりにした子どもたちは、自然とロボットプログラミングに夢中に。さらに、紙工作でロボットカーを改造し、ピンポン球を集める競技にもチャレンジ。子どもたちはロボットを動かす楽しさだけではなく、創意工夫を凝らし、「考えて工夫する力の大切さ」を学びました。

 

MITメディアラボが開発した教育用コーディングアプリ「Octo Studio（オクトスタジオ）」を使い、タブレット端末で感覚的にプログラミングを学ぶ講座です。小学校低学年から参加できるカリキュラムになっており、画面上のブロックを組み合わせながら楽しくプログラミングを進めます。参加者はアニメーションやゲームの制作を通じて、創造性を育みながら、自分のアイデアを形にする過程を体験しました。

 

 

 

 

インターネットやスマホ利用の低年齢化と長時間化が進んでおり、子どもたちが様々なトラブルに遭うケースが増加しています。e-とぴあでは情報モラル・セキュリティ学習の専門講師を県内の学校などに派遣し、正しいネット利活用と情報モラルの向上を支援する出張講座を実施しています。
今年度のテーマは、人権とメディアリテラシー。全60講座を実施し、合計1万5,742名が受講されました。ネットやSNSの利用が広がる中、誹謗中傷の加害者にならないための心構えや注意点を講座形式で伝え、グループで議論しました。生徒たちは、意見交換を通じて、ネット利用のリスクと「考える、立ち止まる、相談する」ことの重要性を学びました。

講　　座　 　　　　　　　　　　      年間コマ数 　延べ参加人数

・パソコン・スマホ講座　　　　             117コマ　   　1,475名
・次世代育成講座　　　　       
　　　　（ロボット・プログラミング）    105コマ　   　1,293名
・情報モラル・セキュリティ学習　           60コマ　　  15,742名
・校外学習　　　　　　　　　　　         37コマ            1,132名
・共催協力講座 　　　　　                      20コマ   　　     357名
・その他（特別講座） 　　                        7コマ   　　     221名
                                         

 

イベント 
・8月　   e-とぴあ・かがわ サマーフェスティバル2024
　　　    「光と遊ぶデジタル遊園地」
・3月　   こどもとおとなの未来ひろば
　　　     ～学びと遊びで広がるイノベーション2025～
・通年    子どもプログラミング喫茶

開催月　　   区分　事業名
4月　　  　　 協力　  International Women’s Day 2024 at GDG Shikoku
4月　             共催　  香川経済同友会新入社員IT講座
4月　             共催　  香川マルチメディアビジネスフォーラム　
　　　　　　　　　　第30回定期総会及び特別講演
5月　             共催　  かがわ少子化対策セミナー
6月　             協力　  第13回うどん県書道パフォーマンス大会inサンポート
6月         　    共催　  令和6年度「さぬきっ子安全安心ネット指導員」
　　　　　　　　　　養成講座
7月　             協力　  第3回四国4県信用保証協会×日本公庫 創業セミナー
7月　             協力　  高松いきいき大学　生活学科　スマホ体験教室
7月・10月・3月 共催　  かがわ総合リハビリテーション福祉センター　
7月　             共催　  高松第一高等学校スーパーサイエンスハイスクール
                                   AsⅡ課題研究成果発表会
7月・8月・11月  共催　香川県教育センター専門研修（情報教育研修）
7月　             共催　  香中研さぬき東かがわ支部メディア部会　夏季研修
8月　             協力　  高校情報Ⅰ担当教員研修
8月　             協力　  サマースクール 女子理系進路選択イベント
　　　　　　　　　 （香川大学ダイバーシティ推進室）
8月　             協力　  香川県中学校教育研究会メディア教育部会夏季研修会
8月　             協力　  かがわスタートアップフェスタ2024
10月　           共催　  IT業界を目指す方と県内企業との交流会（香川県就職・移住支援センター）
 

開催月　      区分　事業名
10月　           共催　さぬきっ子安全安心ネット指導員スキルアップ学習会
10月～11月　共催　令和6年度高松市教育文化祭小学校児童科学展覧会
11月　           共催　生涯学習コーディネータ養成講座
　　　　　　（高松市教育委員会生涯学習課生涯学習センター）
11月　           共催　国の令和6年度地域情報化関連施策に関する合同説明会
12月　           共催　ICT＋SDGsプロジェクト型学習 成果報告会
12月　           協力　坂出商業高等学校情報技術科校外学習
12月　           共催　ロボカップジュニア2025 香川ノード大会
1月　             共催　 D-Project
1月　             共催 　ロボカップジュニア2025 四国ブロック大会
1月 　            共催 　令和6年度「さぬきっ子安全安心ネット指導員」研修会　
2月 　            共催　 Google で遊ぼう！　～Meet-up! Kagawa2025～
2月　             協力    サニピッチ2025
3月 　            共催　令和6年度高松市児童生徒科学賞（福家 皎賞）受賞作品
                                 展示
通年　           共催　令和6年度さぬき映画祭事業（さぬき映画祭実行委員会）
通年　           共催　インターネットラジオ「かわやなぎさわこのお星サマに
                                なりました。」
通年　           共催　香川マルチメディアビジネスフォーラムセミナー